会社に入社したは、いいものの、大企業であればあるほど自分でキャリアを築いていくというより、
会社が与えてくれるキャリア街道に沿ったキャリアを積んでいくことになります。
自分がやりたい仕事とは異なったキャリアを築くことになったり、給料や待遇の面でキャリアを変えたいと思う方も多いです。
この記事では、異業種への転職を成功させるための3つのポイントを紹介していきます。
まず、結論から言うと、異業種への転職を成功させるポイントは3つです。
- その業界に興味を持った理由をストーリーで語れるようにする
- 「ポータブルスキル」をアピールできるようにする
- 「変化対応利欲」「レジリエンス」を身に付けておく
異業種への転職は、業務経験を重視されることが多いと勘違いをしている方も多いです。
この記事では、異業種への転職の現状や実際に異業種に転職した方の成功例など含め紹介していきます。
こんな人におすすめ
キャリアチェンジを考えている
異業種への転職を考えている
異業種への転職を成功させたい
異業種への転職…現状は?
異業種への転職しようと考えいる方向けに異業種への転職の現状について紹介していきます。
異業種へ転職した人の割合は?
今の会社に不満を持ち転職を考えたときに最初に検討するのが、「同業種・同職種」での転職です。
また、「同業種・同職種」が一番転職しやすいと言われています。
しかし、実際は、「異業種・異職種」への転職をしている人の方が圧倒的に多いです。
リクルートエージェントの転職市場動向データによると
「同業種」内の転職は、3割(32.6%)に留まり、「異業種」への転職は7割弱(67.4%)です。


※リクルートエージェントより
もう少し、詳しいデータを見ると…


異業種×異職種、異業種×同職種、同業種×異職種で、67.4%を占めています。
さらに、異業種への転職は年々増加傾向で、3人に1人が「異業種」へ転職しています。
異業種への転職が難しいと言われていましたが、実際はそうではなくなっています。
異業種への転職を成功させた人の年齢層は?
異業種への転職は、入社3年目くらいの若手が比較的転職しやすいと言われています。
なぜなら、中途採用をする企業側は即戦力が欲しいと思っているからです。
「即戦力を採用するなら中高年、必要な教育を行い今後即戦力として活躍してもらうなら若手」というイメージを持っている方が多いです。
そのため、異業種への転職は、中高年ではなく若手が有利に働くと思われています。
しかし、実際のデータをみてみると…


20-24歳が「異業種×異業種」への転職が、51.7%であるものの、40代50代でも30%前後は「異業種×異職種」で転職しています。
これは、結構衝撃的な数字ではないでしょうか。
中高年の異業種×異職種への転職が難しいと言われている中、30%前後が異業種×異業種の転職を成功させています。
採用担当者が考える採用の決め手
中途採用は、即戦力を求められがちと考えられているので。実際採用担当者が採用を決めた理由は、知識・経験を持っている人が有利に働くと思いがちです。
では、実際はどうなのでしょうか…。


※人材サービス産業協議会「ホワイトカラー中途採用実態調査」
やはり、知識や経験を持っていることが採用時の決め手になっています。
しかし、「採用時にもっと評価しておけばよかったこと」という質問に対して、「人柄」「専門性以外の業務遂行能力」と回答した人事担当者が25%居ます。
異業種への転職で採用時に重視されること
異業種の転職で中途採用時に重視されることは、「人柄」「専門性以外の業務遂行能力」です。
「人柄」は、性格のタイプというより、考え方やその人の価値観を指しています。
「会社のカルチャーにフィットするか」「会社の理念や価値観に共感できるか」という部分です。
一方で、「専門性以外の業務遂行能力」は、一般的にビジネススキルと言われているものです。
例えば、コミュニケーション力や課題分析力、交渉力、調整力など、業種。職種問わないが必要なスキルです。
最近は、これらをポータブルスキル(業種・職種問わず持ち運び可能なスキル)と言ったりしています。
異業種への転職で「人柄」「専門性以外の業務遂行能力」が重視されるようになった背景
「人柄」「専門性以外の業務遂行能力」が重視されるようになった理由は、変化のスピードが加速しているからです。
ビジネスモデルやビジネス手法がどんどん変わっていく中で、「業務経験」にこだわった採用は、意味をなさなくなっています。
テクノロジーの進化により、様々な業務が簡素化・効率化されてきています。
そのため、これまでの業務経験を重視しても、日々業務プロセスが見直され、その業務経験が陳腐化するからです。
新型コロナウィルス禍によって、変化のスピードはさらに加速しています。
これまでリアルで提供していた商品やサービスをオンラインで提供するなど、ビジネススタイルが大きく変化しています。
こうしたパラダイムシフトを進めていくにあたり、
「固定概念や先入観にしばられた既存社員だけでは新しい発想はうまれない。異業種から人材を迎えて異なる視点やノウハウを取り入れたい」
そう企業は考えるようになっています。
そのため、異業種への転職は、あなたが思っている以上に難易度は低くなっています。
異業種への転職を成功した人とは?成功例を紹介
実際に異業種への転職を成功した人の例を紹介します、
異業種への転職成功例①; 福祉業界からリゾート業界へ
福祉業界で働いていたAさん(40代)は、転職先としてリゾート業界を選びました。
Aさんの経験を活かせたポイント
介護施設の企画・運営にあたり、個人の顧客(入居者)のニーズや気持ちに寄り添うことを意識しサービスを提供してきた経験が、リゾート業界でも活かせる
前職では経営ボードメンバーとして、業績が落ち込んだ状態から「立て直す」「混沌としていたものを立て直す」という経験をしていたことが、求人企業側の状況・ニーズにマッチしていた
異業種への転職成功例②; コンサル業界から食品業界へ
コンサル業界で働いていたBさん(30代)は、お子さんがうまれてから「SDGs(持続可能な開発目標)」への意識が高まり、「人々の健康を守る」を理念に掲げる有機食品を扱う会社に転職しました。
Aさんの経験を活かせたポイント
コンサルタントの立場で、経営課題の分析、解決策の提案、戦略の策定など手掛けてきた経験を、事業会社の内部で活かせる
異業種への転職を成功させる3つのポイントとは?
異業種への転職を成功させるためには、3つのポイントを心得ると、成功確率はグッと上がります。
ポイント①; その業界に興味を持った理由をストーリーで語れるようにする
企業側としては、自社のビジネスにどの程度興味を持っているか気にかけます。
それが、事業へのコミットの強さに影響すると考えているからです。
どんなきっかけでその業種に興味をもったのか、そのビジネスのどんな部分に思い入れがあるかなどを、具体的な体験エピソードを交え、自分ならではの「ストーリー」として語れるようにしておくことが1つ目のポイントです。
ポイント②; 「ポータブルスキル」をアピールできるようにする
今自分が身に付けているスキルで、業種が変わっても活かせるスキル(「ポータブルスキル」)は、何なのか認識しましょう。
ポータブルスキルの種類は以下のものです。


職務経歴書に「自己PR」や面接などでポータブルスキルを伝えられるように、これまでどんな場面で、どんな人を対象に、どのようにポータブルスキルを発揮してきたのか、整理・言語化しておくことがおすすめです。
ポイント③; 「変化対応力」「レジリエンス」を身に付けておく
異業種に転職すると、風土や価値観、習慣などの違いに戸惑うこともあります。
そうした変化にも柔軟に対応できる力を身に付けておきましょう。
衝動を受けたり、逆境に置かれたとしても心折れることなく、しなやかに対応できる「レジリエンス」を磨くことも大切です。
例えば、経験のないプロジェクトに手を挙げて参加してみる、希望を出して他部署に異動する、副業で未経験の業種にチャレンジしてみる…といった方法でも、変化対応力を鍛えることができます。
「変化対応力」「レジリエンス」がないと、ストレスが過剰にかかってしまい、病んでしまうことも少なくないです。
異業種への転職は、あなたが思っている以上にストレスがかかるので、今のうちから対策しておきましょう。
総合型転職エージェント
特化型転職エージェント
不動産業界; 宅建Jobエージェント
IT業界に特化した転職エージェント; TechClipsエージェント
コンサル業界; アクシスコンサルティング
エンジニア; Tech Stars Agent
マーケティング・クリエイティブに特化; MSSMEDIAN
管理部門特化; MS-Japan
まとめ
難易度が高い中高年でも30%が異業種へ転職しています。
あなたが思っている以上に、異業種への転職の難易度は下がっており、異業種への転職のチャンスは広がっています。
企業側は、業務経験を重視するよりも、「人柄」「専門性以外の業務遂行能力」を重視されるように時代は変化しています。
異業種への転職を成功させるための、3つのポイント
- その業界に興味を持った理由をストーリーで語れるようにする
- 「ポータブルスキル」をアピールできるようにする
- 「変化対応利欲」「レジリエンス」を身に付けておく
異業種への転職は、自分の新しいキャリアを切り拓くのと同時に、活躍の場を見つけられるチャンスでもあります。
視野を広げ転職活動をしてみてくださいね。
参考; 就職・転職活動で絶対聞かれる志望動機でライバルと差が付く話
参考; 転職活動の進め方とポイント
参考; 転職が成功する人の特徴